作家の時間の4・5月号へ、先生も出版。

 そろそろ作家の時間の第1回締切日が近づいているので、自分もエッセイを書いた。子どもたちにもわかりやすく、熱をもって書く。こんな感じになった。
 子どもたちにエッセイを書かせておいて、自分は書かないんじゃ、子どもはなーんだと思うよな。きっと。
 かなりがーーーーーと書いたので、これから、もうちょっと修正校正をしよう。








 知識とは何か、と考えると、自分なりの答えに行き着く言葉がある。それは、人生を楽しむためのレセプター(受け入れるためのもの)を作るということだ。
 最近、金環日食があり、学校の校庭で奇妙な形のメガネをみんなでかけて、曇り空の切れ間から覗く、丸い光る輪を仰ぎ見た。自分も含めて、おそらく多くの人が、天文がどうとかとか、太陽のフレアがどうとかとか、知らずに日常を過ごしてきたと思うが、この日だけは違かった。世紀の天文ショーということで、ポスターが貼られたり、テレビでもどんどん流れていたわけで、多くの人達が無意識に、金環日食について知識を得ていたということになる。
 金環日食はそれはそれは楽しかった。日頃太陽を見ようなんてこれっぽっちも思わないのに、前日から天気予報を気にして何度も横浜の天気を確認し、朝はいそいそと起きて日食グラスを探す始末。日食グラスを使う練習までしてしまった。さらに、金環日食ブームに乗っかり、インターネットで日食を検索したり、こうやって日食についてのエッセイまで書いてしまっているぐらいだ。
 どうしてこんなに楽しめたのだろうか。それは、日頃全く気にもしなかった太陽のことについてたくさん考え、日食がおもしろいと思える知識を獲得したからだと思う。
 逆に考えて、日食について全く知らなかったとしたらどうだろうか。自分ならおそらく、太陽がかけていることに気が付かなかっただろうと思う。太陽を見るなんてことはほとんどないし、忙しい朝の時間にやらなければならないことのうち、朝の太陽を見上げることなんて、完全にランキング外だからだ。金環日食について知らなかったならば、太陽を見上げるはずがない。ちょっと外曇っていて暗いなあ、ぐらいである。
 反対に、天体オタクというぐらいに、今年の金環日食を楽しみに待っていたのならばどうだろう。何十万円とする値の張る天体用カメラを買い、そして、最も気象条件があいそうなところまで何日でもかけて飛行機で行って、そして、テントを張って見るのだろう。天体に関してものすごく知識を持っていて、今回の金環日食にどれだけの価値があるかを骨の髄までわかっている。だから、もう楽しみで楽しみで仕方がなくなるのだろう。数年前に日食がイースター島であって、イースター島まで行って日食を見た人もいるそうだ。
 これらの違いは、日食を知っていて、楽しめるか楽しめないかの違いだ。知らなければ、興味がなければ、ただの日常として流れていき、知っていれば、それは世紀の天文的な大事件となる。知っているか、知らないかで、人生の楽しみ方が変わってくる。
 これは、日食にかぎったことではない。草についてよく知っていれば、草を見る目が変わり、草をよく見ることが楽しくなる。水道の水のついて調べてみると、蛇口から出る水について思うことも増える。
 新美南吉について知れば、ごんぎつねを読んでも思うことが違う。お米について学習すれば、いつもの朝ごはんが全く違うものになる。
 知識が増えると、世の中の物の見方が変わるのだ。それは、世の中のおもしろいことに自分が反応できることである。日食について知らなければ、日食に気が付かない。つまり、知識を得ることによって、自分たちの生活している世界や時間が、どんどん楽しくなっていくのだ。
 最近、早起きをしてテレビを付けてみると、5・7・5の俳句を楽しそうに詠んでいる番組がやっていた。あまり興味があるわけでなかったが、朝のぼんやりとした感覚だったので、ぼーっと眺めてしまった。ところが、なるほどと思えることも多く、俳句もなかなか楽しいもかもなあと思ってしまった。そして、この俳句番組に出て楽しそうに詠んでいる人達を見て、きっと俳句の知識や楽しさを存分に味わえば、きっと世界は違って見えるのだろうなあと思った。
 いろいろなことを知ることによって、世界はどんどん面白くなる。自分にレセプターを増やすことによって、面白くないと思っていたことが、心の底から面白くなる。学べば学ぶほど世界は面白くなり、おもしろくないと思っていた世界に、どんどん興味が湧いてくる。世界が面白く感じられない人は、世界を面白く感じ取れるレセプターが少ない人なのだろうか。たくさん学んで、自分がもっともっと楽しめるようなレセプターを増やし、どんどん楽しいと思えることをたくさん作って行きたい。
 最近、テレビを全く見ない自分が、大河ドラマを見始めた。きっと、いろいろな世界の見方が変わるに違いない。

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