もっと学習を選べるようにしよう! Learning to Choose, Choosing to Learn

Learning to Choose, Choosing to Learn: The Key to Student Motivation and Achievement

選んで学ぶ、学びを選ぶ

Learning to Choose, Choosing to Learn

この本を読んでいます。Differentiated Instructionにかなり心を動かされて、教室のなかに多様性のある学習を展開したいと力強く思いまいた。

子どもたちが学習を選択することのパワー、教師の学習環境設定のポイントなど、もっと子どもたちが夢中になって学べる教室を作るためのヒントが欲しく、この本に決めました。

英語の本を読むことで、英語力アップもできればと思っています。

この本を読む目的、この本に期待すること

  • 選択肢の作り方のポイント(スタンダードとの兼ね合い)選択肢の中には、スタンダードからかけ離れてしまってはダメでしょうし、子どもが夢中になるものを選択させたいという気持ちもある。そのバランスは感覚のヒントが欲しい。
  • 選択肢の範囲設定
  • 選択肢を自分で作る場合?のカンファランス
  • 効率的で効果的な振り返り。もしくは、振り返りは毎回必要なのか?

geralt / Pixabay

第1章 選択することの目的と効果

かなり高度な内容だと感じてしまう

いろいろな選択肢の例を挙げてくれている表です。

More Complex Choiceを見ると、

1年生(読むこと)…子どもたちは2週間にわたって、自分で選んだ筆者の学習をする。筆者を選び、自分で探究したい筆者の本を選ぶ。

1年生から、筆者に注目して学習しています。日本の学校ならば、指導主事に怒られてしまいそうです。しかし、子どもたちが自分で選んだお気に入りの本ならば、エリック・カールでも、tuperatuperaも、楽しい学習ができると思います。

選択することで、指導要領のねらいを逸脱することなく、高いモチベーションを持ったまま、より高度な内容にも挑戦することができます。

uroburos / Pixabay

選択が打破できる2つのチャレンジ

1,一人ひとりがいきいきと学べる学習環境づくり Differentiation

やっぱりこの本でも、Differentiationが出てきます。それほど、英語圏の教育書には、このDifferentiationがメジャーなトピックになっているのだと思います。

例として、「ハリー・ポッターと賢者の石」「スチュアートの大ぼうけん」「Jennifer Murdley’s Toad」「エラゴン」の中から1冊を選び、ブッククラブをすると、紹介されています。

一人ひとり、適切なチャレンジは違って当然で、それを全員一律に同じチャレンジをさせようとすることは、不可能です。そして、発達の最近接領域(レフ・ヴィゴツキー)の話題がここでも登場し、適切な足場かけもそれぞれ違うことが述べられています。

英語の教育書は、学習心理学の引用が多く紹介されていることが、一つの特徴ですね。日本の一般的な先生向けの教育書には、ほぼこういう記述はありません。

2,無関心 apathy

無関心。大きな問題です。無関心ほど、社会生活や学習において、大きな病はないように思います。選択することにより、肯定的な感情の力を生み出します。また、学習のオーナーシップにより内発的なモチベーションが生まれます。それにより、子どもたちが学習に責任を持てるようになり、責任が教師から子どもたちへとシフトしていきます。

「なんでも面倒見ますから、先生の指示に従いなさい」という旧来モデルから、「自分の学習に責任を持ち、オーナーシップをもって学習を充実させよう」という新しいモデルへとシフトすることで、無関心の問題からの脱却を図ります。

smokefish / Pixabay

まだある、5つの選択の効果

より深く、豊かな学習にのめり込める

楽しく学習することで、長期記憶にアクセスしやすいこと。子どもたちに学習の選択肢を与えることで、子どもたちは柔軟に学習を達成させることができること。

多様性のある学習をすることで、一人ひとりの学習が、もっと深まっていくことが示されています。

Quadramaという学習活動が紹介されていてい、興味を引きました。日本では同じような活動で「ショーケース」や「ボックス」みたいに言われることがありますが、4つの場面を切り取って立体的に再現できるところはおもしろいです。

学習に集中した行動を示す

学習が難しすぎてストレスを感じたり、簡単すぎて飽々したりすることで、fight・flight・Freezeしてしまうということです。つまり、感情が押さえられなくなったり、ふらふら・ふわふわしてしまったり、また、思考停止してしまったり。

学習は、目的的で、適切なチャレンジがあり、個人の興味に根ざしていることが必要。

経験上、とてもリアルに想像できます。学習が面白くなければ、3Fになりますよね。

学習の個別化は、on-taskの状態に子どもを導いてくれます。

ソーシャルスキルが高まり、感情への気付きが増える

「やり抜く力」、「社会的な気付き」、「効果的な決める力」の3つを挙げています。

学習している時に、何か難しいことに直面したとしても、そこで「Grit」できるかどうか。選択という能動的な行動があれば、やり抜く力は向上します。

そして、子どもたちは同じ選択をしていないので、「みんなちがってみんないい」という社会的な気付きを得られる。

自分の学習に責任感をもっているので、自分のことは自分で決める力を育つということです。

学習環境がもっと協働的になる

これは少し意外ですが、まさのその通りだと思います。

同じ学習をしていると、友達を競争者として捉えてしまう。あいつのほうがうまくやっていて悔しい。あいつよりもうまくできたから嬉しい。というように、他者との比較をすることで、自分の立ち位置を確認する振り返りになってしまいがちです。

けれど、全員がオリジナルな課題を行っているので、友達の学習を真似してみたい、誰も挑戦していない学習をしたい、と意識が自分の内側に向けられることになり、より協働的に学習が進んでいきます。

多様性のある学習をすることで、協働的になるとは、日本の教室にはない感覚かもしれません。

教えることがもっと楽しくなる

これは、とても納得しました。

子どもたちが、創造的に学習をしているところを見ることは、本当に楽しいことです。

一律に学習をコントロールする方向だと、逸脱する子はいないかどうかチェックする役回りになり、「保安官バッジ」を付けた状態になってしまいます。先生が、ルール違反を見張る役割ですね。

でも、子どもたちが創造性を発揮して楽しく学習をしていれば、私たち教師も「保安官バッジ」を外し、子どもたち一人ひとりのクリエイティブなアートを楽しむことができます。そして、一人ひとりを勇気づけできるでしょう。

AnnaGin / Pixabay

結論

After all, it’s important to remember that choice is a means to an end not an end in and of itself!

この言葉で閉められています。

選択すること自体が目的なのではなく、目的のために選択をすることが大切だということです。

選択肢を作るということは、教師の教材の範囲も子どもを見取る範囲も、守備範囲が広くないとできない活動だと思います。ある意味、力量を試される。

私たち教師は、力量を高めていかなければなりませんし、「力量がないから選択は無理」では、安心して子どもを任せられる教室づくりでお給料をもらうことはできないでしょう。

学習コミュニティをつくることが、私たちのもっとも大切なお仕事です。

vait_mcright / Pixabay

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