大人のための読書記録

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『バツをつけない漢字指導』で「学習者中心主義」を学ぶ

「学習者中心主義」とは 子どもたちの学習を教師の教え方や学習指導要領よりも大切であると考え、子どもたちの学習を第一義にカリキュラムや学習環境などを考える教育観を「学習者中心主義」と呼びます。(これは僕が勝手に定義しているもので、学術的に裏付...
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『崩壊するアメリカの公教育』『戦後教育史-貧困・校内暴力・いじめから、不登校・発達障害問題まで』

2冊の本ともとても良い内容でした。 人間を育てる教育の営みの中に、経済合理性の波が侵食していっている様が、この2冊で本当によくわかりました。日本の教育が、崩壊したアメリカの教育の軌跡を追っているようで、とても心配です。 教員の輸入の問題、日...
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『データから考える教師の働き方入門』

共育の杜で紹介を頂いた『データから考える教師の働き方入門』ですが、横浜の学校現場の実際が数値となって事例で紹介されているので、面白く読ませていただきました。 働き方改革がモヤモヤする原因を4つにまとめています。 自分たちの働き方が勝手に変え...
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『ジェネレーター』(学事出版) 主体者性は分け合うものか?

4月1日の大人のブッククラブは、市川力さんと井庭崇さんの『ジェネレーター』(学事出版)でした。 ゲストに市川力さんをお招きし、結果的には、一人一人の解釈と読みに、丁寧にコメントをくださった形となりました。 市川力さんは、東京コミュニティスク...
あるある会

トミーの考える青ちゃん 『先生が知っておきたい 「仕事」のデザイン』

著者は青ちゃんです。僕の友達です。横浜で先生をやっていましたが、今は「ヒミツキチ森学園」でお仕事しています。 青ちゃんと僕 青ちゃんと僕は、思い返せば最初は、リーディング・ワークショップを通じて出会った仲間です。約15年ぐらい前かな。SNS...
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算数を道具として使う 『オーセンティックな算数の学び』

著者は小野健太郎さんです。 武蔵野大学教育学部教育学科准教授ですが、かつては東京学芸大学附属小金井小学校で教壇に立っていらっしゃった方です。 僕の友人のながけんさんもこちらの本でレビューを書いています。この記事を書くまで、あえて読みません!...
公認心理師

努力してできるようになりたいのはやまやまでしょ!『算数文章題が解けない子どもたち』

算数文章題が解けない子どもたち: ことば・思考の力と学力不振 今井むつみ/杉村伸一郎/中石ゆうこ/永田良太/西川一二/渡部倫子 岩波書店 今井むつみさんは、認知科学の研究者です。 『ケーキの切れない非行少年たち』の内容を思い出しますが、こち...
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一緒にオロオロする本 『〈叱る依存〉がとまらない』

『〈叱る依存〉がとまらない』 村中直人さんです。臨床心理士、公認心理師で、一般社団法人子ども・青少年育成支援協会代表理事をされているそうです。 説教は快楽? SEKAI NO OWARI の『Habit』という曲の一部です 大人の俺が言っち...
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「人それぞれ」で終わらせるなんて危険でしょ! 『「みんな違ってみんないい」のか?』

「みんな違ってみんないい」のか? ――相対主義と普遍主義の問題 山口裕之さんです。ご専門はフランス近代哲学や科学哲学で、大学の先生です。 僕自身もよく考える「多様性」。多様性を認めるということは、苫野一徳先生も言うようにお互いの自由を相互に...
ワークショップ

暗黙知が8割 『私たちはどう学んでいるのか: 創発から見る認知の変化』より

私たちは、学校文化にどっぷりと使っていて、何も意識することなくそのシステム前提で考えてしまっているので、「力」なり「知識」なり「発達」なりのイメージを限定的に捉えてしまっている節があります。 そのことを、この本が教えてくれています。「作家の...