新評論のおすすめ本、3冊勝手にセレクト
こちらのブログを読んでくださっている方に、新評論の本を3冊買うとお得フェアを実施しています。そこで、10年前から新評論の本を読んでいる僕から、今の気分で3冊をピックアップしてみようと思います。
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『国語の未来は「本づくり」』
最近刊行された本の中では、これが大好きです。学齢が下の子が中心で描かれている「ライティング・ワークショップ」の本で、事例中心に描かれていることが、実践者としてもとても励みになります。ライティング・ワークショップにリーディング・ワークショップを関連づけていて、シンプルな学習サイクルの中に学習に必要なエッセンスが凝縮しています。自分の中でも、ワークショップを学び直すきっかけを与えてもらいました。僕自身もこの本に影響を受けて、今の特別支援視点での「作家の時間」を実践しています。
この本は、多分、学齢が低いせいか、「保育」の発想を多く取り入れています。「教師の狙った力をつける」という視点よりも、「最初の一歩を待つ」「その子の強みを生かして学ぶ」「ありのままを認める」など、僕がワークショップのメリットで強調している「子どもを認められる」という観点がはっきり出ていると思います。
『増補版「考える力」はこうしてつける』
若い頃、初版のこの本には、多大なる影響を受けました。児童生徒中心主義の見方がなかった自分にとっては、いかに自分の行っている学習方法が、知らず知らずのうちに教師中心で、自分の心の安定のために子ども達の方をコントロールしようとしているかということを、内省してしまいまいました。この本を読み、各先輩方々に「詰問」されて、今の自分がいるように思います。
抽象論よりも、割と具体的なスキルとして書かれています。「交渉」とか「質問」とか「自己評価」とか、言葉では大切だと分かってはいても、表面的にしか受け取れていませんでした。(「交渉」なんて、今でもその大切さを日本の学校では認識できていません。)僕のワークショップの考え方のベースとなっている本かもしれません。
『「学びの責任」は誰にあるのか』
支援を調整し、段階的に減らしていく(支援の解除)という発想は、ここからきています。学校で指導案を書いていると、どこか「支援は多い方がいい」という間違った認識に気づかないことが多いです。理想的には、「その子にとってのちょうどいい支援を、自分で選択できる」という支援への考え方が大切です。
僕の考えでは、教師の直接的な「支援」の総量は、時間的にも体力的にも決まっているので、その支援を適切な形でどのように配分し、運用するかが問われています。支援の「重点化」「焦点化」「個別化」「自動化」などがポイントのような気がしますが、その子の学習スタイルや認知構造、目的に応じて、どのような支援が適切か、教師も考えるし、子ども自身も考えるということが大切です。そして、その子の学習ステージに応じて「支援を解除する」という支援が必要です。
「責任」という言葉だけでも、とても考えさせられます。このタイトルにある「学びの責任」は誰にあるのか、という本質的な問いは、「責任」という言葉をどのように私たちが受け取るかによっても変わってきますし、手放しに「子ども」と言い切ってしまうのも、どこか違うような気もしています。しかし、これだけは言えるのが、子ども自身が「これは僕ががんばった学習なんだ!!」と言えるものがしっかりあるということの大切さです。
これもおすすめの本
『教育のプロがすすめる選択する学び』
『たった一つを変えるだけ』
『歴史をする』
当然、おすすめの本
『改訂版 読書家の時間』
『増補版 作家の時間』
『社会科ワークショップ』
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