「仮想通貨革命で働き方が変わる」 ブロックチェーンで社会は変わる

大人のための読書記録

仮想通貨革命で働き方が変わる――「働き方改革」よりも大切なこと

ブロックチェーンは働き方をどう変える?

トミーは最近、人工知能やブロックチェーン技術に興味があって、芋づる読書しています。野口悠紀雄さんは、クラウドの本や手帳の本を読んだことがありましたが、本来の専門は経済なので、初めてご専門の領域の本を読むことになりました。

この本の中心は、タイトルの示すとおり、日本の働き方改革を批判的に見るために、アメリカや、新興国の現状を例に挙げて、これからの新しい働き方の展望を示す本です。仮想通貨が働き方をどう変えるかという内容は、全体の半分程度の内容で、その他は日米の政治の動きから、働き方を考える内容になっています。

ブロックチェーン技術がどう仕事の仕方に影響をあたえるかに興味があって買いましたが、アメリカのトランプ政権が目指す働き方が、日本と同じように懐古主義になっているという指摘に頷きました。政治的な内容にも、十分に読み応えのある内容でした。

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ブロックチェーンって何?

ブロックチェーンは、「分散型台帳技術」とも訳され、一番の特徴は、「不正ができない」ということです。全員が、リアルタイムに変更される台帳をもっているようなもので、1つの台帳を改ざんしても、残りの人の多くの台帳が改ざんされないままになるので、不正がバレてしまうという技術です。

たとえば、クラス40人の子どもが、みんなで学級委員を決める時に投票をしたとします。40人全員が一人ひとり同じことが書いてある台帳を持っていて、誰が何票得たかが記録されるようになっています。だから、一人の人の台帳に不正を働いて自分の得票数を多くしても、他の39人の台帳が正しく書かれているので、その子の台帳に何か不正があったことがすぐにばれてしまいます。不正を働くには、40人の台帳を変えなければならず、それだったら不正を働かずにちゃんとやる!となるわけです。

すごいのが、その台帳のシステムは、中央で制御しているシステムがないということ。分散している台帳それ自体がシステム制御になっているということです。だから、中央システムがないので、それに不正を働くことができない。

この例でわかりましたか?

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シェアリングエコノミーは、今、仮の姿

 

たしかに、非中央集権を作り出すことができるブロックチェーンが汎用されれば、今ある仲介を生業としている業種は、危機的な状況に陥ることになります。なぜなら、不正ができないシステムが、プログラムだけで動いてくれるからです。サービス提供者と受益者が、仲介業者をはさむことなく、公正に、直接つながることになります。

これを聞いて思うのは、世の中、中間搾取として利益を挙げている業者がたくさんあるということです。

  • 銀行業
  • 不動産業
  • 保険
  • ショッピングサイト、(小さな商店でも、楽天などを介さずに、直接消費者に繋がれる)
  • スーパーマーケット(生産者が小売業を通さなくてもよくなる)
  • (加工せずに仕入れた商品をそのまま売っている全ての店もそうですね)
  • 電子書籍や古本
  • 家庭教師

例えば、家庭教師を募集するプラットフォームにアクセスすれば、無人のシステムが最小限の費用で、先生と生徒を引き合わせることができ、月謝も直接お金を支払うことなく、システムを経由して先生に支払われるので、不正もない。

メルカリもCtoCと言われる業態を取っています。個人(Consumer)と個人が直接関われる仕組みのことです。個人と個人の仲介をして、利益を上げている会社ですね。このようなな企業も、プログラムだけで個人と個人を引き合わせて、不正のないシステムで運営することができるので、不要になります。または、形を変えないと生き残れないでしょう。

カーシェアや、Uber、Airbnbなどのシェアリングサービスも、個人間で行われてしまうために、業態を変えていかないといけません。

自動運転技術で、あらゆる運転に関する職業が消える可能性がありますが、同じように、仲介することで仕事をしていた業種もこれで10年後、形を変えることを余儀なくされるわけです。世の中を変える技術を生み出してしまったということになります。

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そして銀行も。

 

フリーランスが生きる時代

フリーランスとして個人で仕事をすることが、とてもやりやすくなる時代になります。英語で情報を発信し、世界中から仮想通貨を使って売買され、オンライン上でサービスを提供する。

コンテンツと、英語と、ネットの技術があれば、それで仕事ができてしまう世の中です。いいような悪いような。

教師は、ネットビジネスをすると、副業とされてしまい、職務規定にひっかかります。だから、いつまでたっても、教師は世の中から置いてけぼりにされてしまうわけですよね。そろばんとか、書き方とか、教えていていいのでしょうか。趣味でやればいいのに。

スマートフォンを年がら年中いじっていた人が、世界を相手に仕事をするかもしれない。子どもは、こういう世の中になることを第六感で感じ取って、スマホをいじってばっかりいるのでしょうか?

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日本はやっぱりガラパゴス

もはや、日本というよりも、個人のレベルだと思っています。「日本、頑張った方がいい」ではなく、「俺、ちゃんと情報に追い付いていったほうがいい」というレベルに移っていかないといけない。フィンテック分野は怖ろしいほどに進化のスピードが速いです。

インドや中国の学生は、野望が高い。本当に自分たちの生活を変えるどころか、国を変えたい、世界を変えたいと思っている人が多いのだと思います。あっという間にガラパゴス育ちの日本の子どもたちは飲み込まれてしまいそうです。

その前に、僕らが日々接している子どもたちに、何を考えさせたら良いか、本当に真剣に考えないといけません。「日本が」というよりも、「その子が」幸せに暮らしていくためには、新しい情報をキャッチして、自分の力で決断し、発信していく力を育てないといけません。

 

 

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