社会科ワークショップを行う先生からの質問
いろいろと悩みはつきませんが、今悩んでいるのは、やはりテストとの付き合い方のところです。
2単元、たまたま業者テストがなかったので自作テストや成果物や授業での様子などで評価自体はとることはできたのですが、いかんせん、ピンポイントの探究と網羅的なテストとの相性がうまくいきません。(自作テストもできるだけ平易にしましたが、最低限でも網羅的な内容にすると、難しそうでした)
書籍にもあった通り、探究は楽しむ子どもたちがテストでがっくりする様子を見ているとこちらもなんとも悲しくなってしまいます。全く学びのプロセスの意味があるとは思えませんが、子どもたちの悲しい顔を見たくなくてテストの前に同様のプリントでまとめをして、ちょっとでも覚える助けにならないかなとしています。
次の単元(鎌倉時代です…専科を引き継いだときから遅れていて、テスト対策をしている時間は本当はありません😓)も社会科ワークショップで、3つのテーマ(書籍とほぼ同じ)でいきたいのですが、このユニットからは業者テストなのでさらに網羅的な細かな問題となってしまいます。
トミー先生は、テーマに絞ったピンポイントの探究学習と網羅的なテストとの付き合い方、どのようにされていたのでしょうか。何か手立てがないか、どんなことに気をつけられていたか、どんな工夫をされていたのか、相談させてもらえないでしょうか。
社会科ワークショップの本質とはかけ離れていてすみません。自分でもこんな質問で悲しいのですが、私が好きで社会科ワークショップを続けていくことで、子どもたちがしんどい思いをするのもどうなんだろうと、次のユニットの方向性をこのまま私の思いだけで突っ切ってよいのか、迷う心がありまして…。本音としては、稚拙でも社会科ワークショップを続けたいと思っています。
私からのお返事
お問い合わせありがとうございます。
1、「宿題にテスト対策」
2、「授業でテスト対策」
3、「生きて働く知識、技能」
の3本立てを今考えました
1、「宿題にテスト対策」
1、は僕は実際にやっていたものです。業者テストって、時々、知識ばっかり出るものがありました。(今はどうかわかりません)たとえば、室町や江戸の文化のテストや、条約改正のテストなどは、知識ばかりでこれは子供達にとっては難しいと思いました。それは、事前にこちらでプリントとして宿題を作ってあげて、それをテスト直前に出して練習するように言いました。
2、「授業でテスト対策」
2、は僕はあまりやっていませんが、海外のワークショップなどではあるそうです。テストのために1時間用意して、そこでビッグレッスンを行うというもの。こちらも辟易しましが、効果はあると思います。
要するに、テスト対策にがっぷり四つで取り組むんだったら、社会科ワークショップではない他の方法があるので、先生が社会科ワークショップを選んでくださったのであれば、ある程度テストへのダメージは引き受けて、進んでいくしかないかもしれません。1や2であれば、短時間で効果があると思いますので、それぐらいのかまえ方でやるしかないと思います。
3、「生きて働く知識、技能」
3、ですが、「生きて働く知識、技能」ですが、この言葉はご存知のように三観点です。キャッチフレーズが素晴らしいですね。テストのような平板に焼き付けたような死んだ情報ではなく、「生きて働く」知識、技能を私たちは評価しなければなりません。そうであれば、実は、社会科ワークショップのような動的な状況の中で、子どもたちがどのように自分の知識技能を活用しているかを評価しなければならないと、文科省も考えています。ですから、ペーパーテストは本当は「やらなくてよい」どころか、照準のズレた評価でもあるのです。
そんなこといっても、学年費でもう購入しているんだから、やらざるを得ないじゃんということですから、お気持ちをお察しします。
その他のアイデア
・テストを教材として活用(切り貼りしてワークシート化)し、部分的にテストとしても活用する。(僕は特別支援学級でテストを切り貼りして、ミニ・テスト化しています)
・全ての単元でテストやらなければいけないなんてルールない。評価を重点化して、この単元では知識技能を重視しますとテストの実施を予告する。
・テストは買わない。もう購入済みだと思いますが。
いかがでしょうか。もうこの問題については、僕も読書家の時間の時代から、ある意味で考え、そして臭いものに蓋をしてきた問題です。ぜひ、同僚の皆さんの理解を得ながら、無理なく社会科ワークショップを続けていただければと思います。
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