『Writing Clubs』ブッククラブ 第5章・第6章

Writing Clubs

 

最近、『Writing Clubs』を読み終わりました。僕にとって、英語の教育書を読むことは、奥穂高岳に登るくらいチャレンジングなことですが、登山ガイドがいるので、本当にありがたいことです。この本は、8章まで続きます。

「祝う」ことの価値

英語では、「Bless」とか「Celebrate」とかで表現されています。僕の中にもっと取り入れなくてはならない観点だと思います。

たとえば、作家の時間のユニットが終わり、みんなの自慢の作品集ができあがったら、祝います。作家の時間に限らず、「アウトプットデイ」とか、「プレゼンテーション・ナイト」(探究の成果をそれぞれが発表するために、保護者や地域の方を巻き込んで学校に招待する。そして、子どもたちががんばって作った探究のアウトプット(制作・舞台作品・スピーチなど)を披露して、その後パーティーをする。)のようなイベントにすることもありますね。文化祭や学習発表会に近いのだと思いますが、発表する・参観するといった、一方向的な関わり方をするのではなく、成果を通じて参加者との対話を大切にするし、学び続けることを発表者も参加者もお互いに励まし合うことが、違うように思います。お互いに学び合うことができありがとうという感謝の気持ちが込められているのではないでしょうか。

第6章の最後にも、子どもたちが親から持たされたお菓子やカップケーキをもちよって、自分たちのクラブの成果を認め合い、祝っています。この場面に、学校や学級のバイタリティーをすごく感じています。

僕自身の実践の中でも、出版をしたらみんなでファンレターを送り合う「出版パーティー」はやっていたことがありました。でも、さすがにお菓子までは出せなかったなあ。どうしても、勉強臭さの残る形式上のパーティーになってしまっていた感じがあります。

計画的に学んでいる雰囲気では、「祝う」というイベントは成立しにくいのではないでしょうか。「挑戦」や「粘り強さ」、「アクシデント」や「助け合い」を通じて、そして「自立」・「感謝」(先生に対するものは一部でしかなく、友達や協力者に向けての感謝)を育むんだろうなあと想像しています。探究的な学習をデザインするときに、この「祝う」というプロセスを大切にしたいです。「振り返り」も大切なことは否定しませんが、言語能力に依存したものになりがちです。なにかに挑戦して、粘り強く頑張って、成果を出すことができたら、みんなでがんばりを祝う。そんなシンプルな学習展開は、どんな子どもたちにも、大切なことが染み込んでいくでしょうね。

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第5章 デジタルクラブ

デジタルクラブは、コンプリメント・クラブのパートに入っています。つまり、基本的な作家の時間の潮流である「好きなものを書く」という流れの中で、デジタルの活用を焦点に当てたユニットということです。

ユニットを、書くジャンルを制限することで区切ることは簡単ですが、この著者たちは、そのような制限には、一定の理解は示しつつも、批判的です。「スキルを教える」ことよりも、「書き手を育てる」「書くのある生き方を体験する」ということを重要視しているからだと思います。

自分が今書きたいものを書く中で、どのようにデジタルを取り入れていくかを、仲間と試行錯誤しながらバージョンアップしていくクラブですね。デジタルでしかできない効果で遊びながら、仲間とそれを作品に取り入れていこうとする場を、教師は作っていきます。

hands ipad tablet technology 820272

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第6章 ジャンルクラブ

第6章は、ジャンルクラブです。こちらは、スタンドアロン・クラブなので、自分が描きたいものを一度傍に置いて、あるジャンルに没頭する時間を作っています。教師がジャンルを指定するのではなく、子どもたちが探究したい(ジャンル特有のスキルを身につけたい、ジャンルの特徴を探りたい、そのジャンルを経験したい)ものを選び、メンターテキストを読み合ったり、ジャンルの特徴をリストにしていったりすることによって、自分がそのジャンルのよい書き手になれるように学びます。

「作家の時間」と「読書家の時間」の境目が、ほとんどありません。書くことから読むことが始まるし、読むことから書くことが始まっています。けれど、どちらも「作家になる」という視点は、持ち続けていることから、「作家の時間」と定義されているのではないでしょうか。

基本的には、自己決定をベースに進んでいくことが、クラブっぽいですね。活用したいデジタルも、学びたいジャンルも、教師が選択肢を出すことはあるものの、自分で決めます。教師は、自分で決められる環境的な支援を準備したり、自分自身をモデルにして示したりすることで、子どもの決定を尊重していきます。この本の一貫した意思が感じられます。

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『Writing Clubs』ブッククラブ 第5章 「Digital Club」

Sometimes we see technology being used as a digital version of skill- and-drill worksheets-something we definitely try to avoid. We also want to be sure that when we add technology to our instruction, it doesn’t foster what Donalyn Miller once called a “language arts and crafts” curriculum (https://bookwhisperer.com/2014/09/07/), such as requiring students to create the digital equivalent of a diorama after completing a book. Instead, we should use technology to transform writing in genuine ways, such as asking students to create digital book trailers for rising peers. We have seen the advantages of adding digital clubs to units of study increased engagement, authentic collaboration, and a new level of interest in the work due to a wider audience. So, as we consider adding digital clubs to a unit of study, we keep in mind what not to do, which helps us consider what to do.
September 7, 2014 – Donalyn Miller
1 post published by donalynm on September 7, 2014

では、形式的な読書記録や読書感想文、課題図書のような馬鹿げたものをやめて、子どもたちの豊かな読書を守ろうというような内容のことが書かれていました。数字ばかり記入して、本当に読みたい本を読むような文化が、形式的な教師の出す課題によって損なわれているということを、痛烈に非難しているのだと思います。それは、鉛筆で書いたものをデジタルでまた書き直させるぐらい馬鹿げたこと、ということなのでしょうか。

デジタルの分野において、何がオーセンティックで、何が形式的なものなのか、まだ判別がよくつきません。おそらく、デジタルの分野にはオーセンティックなものはほぼなく、学習者が達成したい実現したいことを、デジタルを含めてどんな方法で行ったらいいのか、選択できればそれでいいのだとは思います。

SAMR理論で作家の時間を考えると
→「Modification(変容)」「Redefinition(再定義)」まで行かないと、ICTを使う意義がないということでしょうね。作家の時間をタイプライティングで書く(代替)と、修正校正がすぐに行えるようになったり、漢字などに苦手意識のある子も書くことを億劫にならないというメリット(増強)があります。また、動く絵本を作り始める子どもが、特別支援級の子どもでいます。天才です(変容)。作家の時間で何を作るのか、本というものの再定義が必要になってくるのです。

For example, when teaching students about poetry, we teach them about the power of imagery and how poets paint pictures with their words. Students can easily take this idea of imagery into a digital poem and use real images to enhance their words.

詩の中に画像を入れるのは、良い点も悪い点もあるかなあと。僕なら、画像も自分で撮ったものだけにするかなあ。自分の視点を大切にさせたい。そうなると、自分の目に映るものだけにテーマが限定してしまうのは、かわいそうかなあとも。「宇宙」とかは作りづらくなるし。かといって、人が撮った写真には、自分の視点ではないメッセージが込められているので、そこに影響を受けてしまって、ナチュラルな自分ではなくなる? それもまた本来の自分か。。

Another way digital clubs differ from other clubs is in the timing. In most complement clubs, we examine the current writing unit, determine when students might need the most support, and launch the clubs during this time. Though digital clubs build on the writing students are currently doing in a unit, they do require kids to create something new. Therefore, we implement them when we think adding in this new writing will make the most sense-generally about midway through the unit. For example, when adding digital poetry clubs to a poetry unit of study, we generally launch and teach students lessons about writing poetry for a couple of weeks, then we pause for about one week to focus on digital work. This pause in the unit is important. We use this week to introduce students to the genre of digital poetry, the platform they will be using, form clubs, and allow students to create a few digital poems. After this weeklong pause, we weave digital clubs into our instruction a couple days a week, like we do with other complement clubs. The unit then continues in this way-students write poems traditionally a few days a week, then meet with their clubs to plan and compose digital poems on the other days.

一旦停止をして、しっかりデジタルの楽しさを覚えたら、あとはそれが自分の作品に活かせそうなところでデジタルクラブを通して使っていく。伝統的な詩をしっかり描く時間も設けているところが素敵ですね。それを画像入れたりしてデジタル化する子としない子がいるのかな?

Therefore, we begin by immersing students in the digital format they will be creating for a day or so. Once students have a vision for their upcoming work, we introduce the platform and let them play with it. We recommend building in at least one day of free exploration. This play-before-you-work concept is similar to allowing students to explore math manipulatives before working with them. It helps kids get acquainted with the platform and allows them to discover how it works. After they’ve been immersed in the project and the platform, we ask them to assess how they feel about both. We have found rating scales to be effective for this self-assessment.

「詩に浸る」というのが作家の詩のユニットでありましたね。それと同じように、デジタルプラットフォームにまずは、遊ぶことによって「浸る」という作業が、クリエイティブにプラットフォームを操ることにつながるんだなあと。新しい道具で「遊ぶ」というが、日本ではなかなか、安全とかモラルとかマナーとかが先行して、浸れなくなっているポイントかもしれません。

Because digital clubs are designed to build on students’ writing work within a unit, we find it helpful to link these lessons whenever possible. Let’s consider some of the key lessons we might teach our fourth graders in our poetry study. One of the big ideas we teach students in this unit is that poems are built on three pillars: emotion, imagery, and music (Portalupi and Fletcher 2004). We design many lessons around these three pillars. We teach students various craft moves to add imagery to poems, such as using similes and metaphors, personification, and onomatopoeia.

詩を構成する3つの柱 感情、想像、音楽
書き換えると、「心の動きが届くように」「目の前にあるかのように」「音が聞こえてくるように」
詩を感覚で捉えるのは面白いです
この後に続く、イメージや音楽を詩と一緒に組み込んでいって、一つの作品を作るのもやってみたい!!
どこかにアップロードされていないかな。

エッセイにショートムービーを載せるのも、最高ですね。新しい作家の時間の作品になりそう!!

We know that once students begin using a platform, the platform will sometimes impact what they create. For example, in our poetry unit, we suggest students begin by taking a poem they’ve written and digitizing it; however, we know once students log in to a platform and see some of the images available, they may instead choose an image and write a new poem based on that. As always, we keep in mind that writing is a process of creation and discovery, so this shift is expected, encouraged, and shared.

例え、プラットフォームの影響を受けるにしても、子どもたちも、新しいデジタルツールを試行錯誤して、より創造性豊かに創作を行うことができるでしょうね。教師の方がその子どもたちの変化についていくのが大変そうです。ぼくも、特別支援学級の子どもたちが、作家の時間にiPadを使って作りたいと言い、それを受けた時に、今までの作文とはかけ離れた作品を作ってきて、それをどこまで認めたら良いか、認めてはいけないのか、とても迷いました。けれど、「一般級」の「一般的」な国語ではないですし、大筋認めていきました。子どもは自分の表現が認められると、イキイキしますし、そこからやっとスタートラインに立つ感じです。一般級でも大なり小なり同じなのだろうと思います。

Figure 5.6 Sample Poetry Unit with Digital Complement Clubs

Blackout poemsって、これでした。なんとなくわかった。

Days25
Sharing and celebrating poetry with parents in our annual poetry café

これもめっちゃいいですね。様子が見てみたい。

 

We enjoy helping them find ways to share their work with a broader audience through the class’s blog or the school’s social media accounts. Receiving likes or comments from people outside the school walls is highly motivating for all students.

作家の時間の楽しみは、自分自身を表現できることと、その表現をaudienceが受け入れてくれるということ。作家の醍醐味です。

ここまで読んで、学習の中でクラブのような自由な学習グループを作って、「何を話したら良いかわからない」とか、ふざけてしまうとか、そういう状況を教師が恐れないのが、まずはやっぱり素晴らしいなあと。仲間とコミュニケーションするということを、一つのあり方として、どうやってその子が活用していくかも考えさせて、うまくいかないことも経験させていくんだと感じています。やっぱ、教師の見ている「子ども像」が違うなと思います。

 

『Writing Clubs』ブッククラブ 第6章 「Genre Club」

102ページ 

Celebrating these often overlooked genres is akin to what Linda Gambrell (1996) calls “blessing the book” in reading. Teachers bless a book by reading it aloud or doing a book talk about it, which makes the text more appealing to students. Gambrell suggests teachers work to bless lots of different genres, so every student can find books they love. Just as we work to bless all kinds of genres so every student falls in love with reading, we need to work to bless all kinds of genres, so every child becomes enamored with writing, too.

 

この「Celebrating」とか「bless」という感覚が、日本の学校文化には少ないものだなあと思っています。他の章のUnitのWrup-upなどにも出てきていましたね。「頑張りをお互い称え合う」「完成したものを喜び合う」「みんなの協力に感謝する」みたいな印象でしょうか。(今回のblessは、先生が主体で行なっているので、際立たせるとか、フォーカスするとか、愛すべき点を見つけるとかですね。)出来不出来や自己評価とかはひとまず置いておいて、みんなで喜び合う風景が温かいと感じています。

 あと、この部分、読みと書きを分離することが、ますますおかしいと感じますね。ぼくが行っている特別支援級の作家の時間も、今年はもっと読みと書きが統合できるように実践したいです。(書くことは得意でも、読むことに関心を持てない子がかなりいます。)

 

For example, in a comic book club, students will be drawing comics. Therefore, they would need paper with boxes for the comics and colored pencils or markers for drawing. Students often create paper templates, and we make copies for them.

 

やっぱ、漫画もOKなんだ。すごいなあ。ぼくの凝り固まった考えを崩してくれるなあ。4コマ漫画用のノートをみたことがあります。そんな感じ

 

Remember: you will not do all of the research and gathering for this study. Just like in other clubs, students can and should be invited to help gather texts and materials for their chosen genre.

 

みんなで「教材」や「メンターテキスト」を集めているって素敵ですね。主体者が分散されて、みんなで主体を分け合っています。

 

(103ページ) 

Another consideration is the audience. In many classrooms, a discussion of audience seems to be left until students are at the end of the writing process. As writers, however, we realize the importance of knowing your audience from the beginning-it gives purpose to our writing and influences every decision we make from idea generation, to drafting, to editing. For these reasons, we suggest discussing audience options for genre clubs early on.

 

誰に読んでもらうかというのは、作家の時間の肝です。そして、直接にその読者とやりとりすることが、ぼくは肝心だと思っています。だから、友達からファンレターが届いたら会話をするし、保護者からファンレターが来たら、それに返事を書きます。特別支援学級の子どもたちは、他者を認識するのが苦手な子が多いです。だからあえて、そこは頑張りどころです。そこを超えたところに、どんな喜びがあるかを、少しでも見せてあげたいという気持ちです。

誰が読者になるのかで、書き手の行うあらゆる決断・選択が影響される、こんな当たり前のことなのに、書くことを読者抜きで教えることがとても多いと思います。

NaNoWriMo

校内や保護者だけがみられる非公開の共有スペースでこういうのができたらいいですよね。子どものプライバシーとか言われるの、日本だけなのでしょうか?

 

Poetry Slum

めっちゃかっこいい! こういう詩を作ってかっこいいとBlessできる文化を作りたい

P104

  • How to discover an idea by studying mentor texts
  • How writers reread and revise as they compose
  • How to collaborate with a peer on a piece

. How to determine a focus or a message

  • How specificity improves word choice

もし、みんながバラバラのジャンルで書いていたら、上の質問でも抽象度が高くてなかなかに難しいと思います。ある意味で、ミニ・レッスンで子どもを引っ張ろうとしていないんだろうなあとも解釈できます。ジャンルクラブで、子ども達が学びたいジャンルを決められる方が、より価値があると判断している。

 

P106

The students and the teacher create a list of beloved genres and work to gather samples of each. As students are collecting texts, we remind them that each tub needs quite a few books for it to become a viable option. Students in one classroom scoured the teacher’s library and visited the school library. They went to other classrooms in their hallway, asking those teachers to lend them books. They searched their homes to see what they could gather. We recommend about eight to ten mentor texts per tub because this allows every student to have two or three texts to study and share.

このメンターテキストの集め方だと、どのtubの中にも、同じ本は入っていないでしょうね。子ども達がメンターテキストを集めてきて、それで読み合うというのが、統一感を出す日本の国語っぽくなくて、とっても良いです。手間がかかるので、やられている教室は少ないと思います。

 

P108

And then Naomi, always the pragmatist, asked, “What will the minilesson be if we all are writing different texts?”
Patty chuckled at both their curiosity and their ability to get to the heart of the matter.

子どもがそういうところまで気にするところがおもしろい

 

P109

What was interesting about the list is that some of the genres are ones that students study over and over in their elementary school career, and others they have never studied or written. That said, this list is one that is manageable and, more important, inclusive of what writers wanted to study in clubs in the next few weeks.

もう一度学びたいもの、学んでないから学びたいもの、など、自分で学びたいジャンルを選択しているという行為がいいですね。

 

P111

We believe reading and writing are two halves of the same whole; therefore, we ask students to do the work of real writers and immerse themselves in the genre by studying their club’s mentor texts before putting pen to paper. This close reading and studying helps them become familiar with the overall structure and unique features of that type of writing.

読み・書きを使ってジャンルに浸る。国語の年間のユニット計画はどうなっているのかなあ?

 

Noticing ,Naming, and Noting

これをフレームワークとして、どの学習にも当てはめているんだろうなあと、推測しています。「ありき」を学習しているのではこうはいかないですね。探究者として、自分で特徴を掴み取って、名付けて、記録する。多少雑なまとめ方になったとしても、こどものできたことを認めていくスタンスなだろうなあと予想しています。

 

112

Writers don’t randomly do things as they write; instead, everything is done with purpose. Most often the purpose is because it will help the reader in some way. Considering what’s best for the reader is an important part of being a writer.

何のためにそのジャンルの特徴を書き手は使っているのか、目的を考える。ジャンルの特徴は元々あるものではないですからね。

 

113

This means that in their writer’s notebooks, students will create snippets of writing in their chosen genre. These snippets are not necessarily full pieces or entries but playful and experimental examples of writing-we call these try-its. Try-its are just as the name implies-an opportunity to try out the genre and/or idea before committing to writing a complete piece. In fact, writers learn most from this kind of low-stakes writing, because it is an opportunity to experiment with the structure, form, and voice of writing before committing to an idea.

こういう考え、日本の国語には少ないですね。いきなり完成系への最短距離へ持ち込もうとしてしまいます。多分、時間に余裕がないからです。子どもをtry-itsさせられる時間的精神的余裕がない。「余裕を無くすことで子どもをコントロールしている」「余裕を無くすことで大人をコントロールしている」とも言えますが。。

 

113

Another thing we love about genre clubs is how students become more in tune with their own unique writing processes. We encourage students to cycle through the process of composing at their own pace and in their own way, so they can discover what works for them.

子どものペースだけでなくて、子どものサイクルも尊重するようなスタンスが、やっぱりアメリカ的に思います。日本と比べようもなく多様というのもあると思いますが、その人個人の内面に土足で踏み入ることをしませんよね。日本はというと、個人を尊重とか、あんまりない。

 

115

Throughout genre clubs, we support students by teaching lessons to the whole group that help students improve the writing in any genre.

今更ですが、やはり年間計画が気になっています。

日本の年間計画では、子どもの中にどのような力を積み上げていくか(系統性)を主軸に構成されているように思います。だから、計画というものが成立する。このようなGenre Clubのように、子どもがどんなジャンルを選ぶかも分からない中で、どのような発想で年間計画が作られているのでしょうか? 1年間の流れの中で、子ども達がよりコミットメントできる流れ、なのかな。気になります。

 

 

117

Thanks for your help, All Stars!
Now it’s your turn.

先生のあり方が素晴らしいなあと。目線を子どもの学習の高さに合わせて、子どもが自分の視座で学べるように促しています。これはある意味で、think aloudと同じテクニックなんですよね。

 

日本の教室の場合、もしグループで違うジャンルを学ぶことがあったとしても、そのグループが何を学ぶか(教えるか)というのは、特定しておくと思います。「このジャンルにおいては、教えなければならないものは、・・・」のように。このリサ先生の一連の流れからは、そのような押し付けっぽいものはあまり感じません。POWだって、キャラの目だって、それは無数にある漫画の技法の一部でしかないし、子どもが違うところを採用したいと思えば、それでいい。やっぱり、最終的には、子ども個人が選択決定するというところが、もっとも重要視されているんだなあと思います。これは、「文化の違い」と一言で片付けていいのかどうか。

 

We have far too few celebrations in our classrooms, and celebration is key to moving struggling learners. Celebrate milestones, celebrate successes, and definitely celebrate hard work. I am not talking about “carrot and sticks” or any type of external reward, but a celebration of their work. Hard work is just that—hard to accomplish, but it will lead to success.

 

自分の学習を祝えるか、祝えないかって大切です。先生の指示でやっている学習では、祝えないでしょうから。

 

Each group is given a small area to create their “party zone.” Students get into creating decorations (the genres create a natural theme for each group’s area) and bringing in food (students amaze us with all the food they will bring in for a celebration— we’ve never seen so many kinds of chips!). Many teachers enlist parent’s help with classroom celebrations. Parents love creating genre-based food and decorations. We’ve had a Captain Underpants cake (Tra-La-Laaa), mystery cupcakes (magnifying glasses), and riddle cupcakes (question marks). We’ve also had parents donate balloons, posters, and confetti to help decorate each party zone. This is an exciting time, and parents are happy to help.

映画のエンディングみたいだなあ。最高の終わり方。実はこれが最もパワーを持っているのでは?

 

Now is the perfect opportunity to teach kids about keeping a side project (Cruz 2004)A side project is a piece of writing you work on when things aren’t going well with your main writing or when you need a little break from your primary writing. As writers, we always have a few pieces going and move between them as we work. Keeping a side project is tremendously helpful when we get writer’s block or become frustrated with one pieceWe simply move to another and keep working.

ライティング・ワークショップは、本当に本物の作家が行っていることを追体験できることを大切にしているということを改めて気付かされる一節です。サイドプロジェクト、刹那的に作家の時間をやっていては、こういうところには行きつきにくいだろうなあと。

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