子どもの学習が成功する指導法 Differentiated instructional strategies chp.6 PART2

一人ひとりを生かす指導法 Differentiated Instructional Strategies

子どもの学習が成功する指導法 Differentiated instructional strategies chp.6 PART1

 

協働的な学習

協同学習に必要なことをこのTASKで表現されています。 T…思考はプロセスの中で作られる A…説明は大切。個人とグループの両方の達成目標を作る S…ソーシャルスキルはチームを成功に導く K…全員がタスク(役割・リソース・新奇性・試行・クリアな展望)をもっている

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協働学習で育てるソーシャルスキル

中でもソーシャルスキルが育つということを筆者は強く言っています。日本では、学習とソーシャルスキルを育成することを、別のラインで考えてしまっていることがもったいないように思います。協働的な学習を取り入れていく中で、ソーシャルスキルを紐付けていってあげればいい。ソーシャルスキルはタスクと紐付いていないと価値が発揮されません。 PA(プロジェクト・アドベンチャー)も、最先端の人は学習に紐付けて実践しているそうなので、そういうのを僕はしっかり勉強したい。ビーイングを使って、プロジェクト学習の目標設定や振り返りをすることは、僕もやっていました。 プロジェクト・アドベンチャー畑の人は、アクティビティを独立して行うのもいいけど、それだとアクティビティだけが独り歩きをしてしまって、本来の価値のあるマインドセットが色あせてしまうので、学習と重ねて発信してほしいなあ。 Project Adventure Japan | Bring the Adventure Home

 

協働的学習で育むの心のスキル

協働的な学習で育てられるソーシャルスキルリスト
  • 自分への気づき(振り返りを通して)
  • 自発的な動機付け(我慢強さやポジティブな情熱を育てる)
  • 感情をマネージメントする(いざこざの解決や合意形成のためのテクニックを学ぶ)
  • 共感(聞く、反応する、感じる、サポートできるマナーをもって行動する)
  • ソーシャルスキル(ソーシャルスキルの練習と振り返りができる機会をもつ)

協働的な学習における基本的なソーシャルスキルリスト

  • 適切な言葉を使う
  • 丁寧に静かに話す
  • 友達を勇気づける
  • 友達の話を聞く
  • 助けを求める

さらに

  • 受け入れてもらえる方法で反対意見を言う
  • 違う意見を受け入れる
  • 手順を踏む
  • 正確に確認し理解する
  • いざこざに対処する

先生たちはこういうのを模造紙にリストとして書いて、子どもと共通理解します。アメリカの教室のYoutubeを見ると、よくこういうのをリスト化して貼っていますね。

 

ソーシャルスキルを育てるために、ガイドラインやオーガナイザー(思考ツールのようなもの)を使って、子どもたちを放ったらかしにしない。教師って、やっぱり必要な支援を必要な時に行うことが専門性なんだと思います。

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全員にタスクがある Keeping Everyone on Task

リテラチャーサークルのように、全員に役割があるということも大切にしているそうです。ここで例示されている役割を整理してみます。

  • プロダクティブ・マネージャー(プロジェクト全体を運営する人)
  • インフォメーション・マネージャー(情報の正確さ、質、引用元などを担当する人)
  • リソース・マネージャー(資料や道具を管理する人、大切に保管記録する人)
  • パーソナル・マネージャー(チームのモラルを作る人、励まし、いざこざの解決、友達の努力を見る人)
  • テクノロジー・マネージャー(友達のインターネットのリサーチを助ける人。データベースを作る人、視聴覚担当)
  • タイム・マネージャー(締め切り、手順、計画を担当する人、時間が必要なら、プロダクティブ・マネージャーと相談する)

全員が、担った役割の説明シートを持っていて、それに基づいて学習します。考えるきっかけになるのかな。

あまり線引とかは考えないで、全員がマネージャーになって、プロジェクトにコミットすることに意味があるように思います。リテラチャーサークルも、結局のところ、自分の役割読み以外の部分の方が面白くなったりしますからね。

本を読んで語り合うリテラチャー・サークル実践入門

グループ同士の相互依存やグループ同士の連携を作る

グループ同士が独立していないで、関わり合って学習していくことが大切であることを述べています。プロジェクト学習を小グループで行っていくと、どうしても視野が狭くなって、自分のプロジェクトばかりに集中してしまうけれども、それを教師が意図的に他のグループとの連携やかかわりを促していって、お互いのグループで学び合っていく環境を作っていこうということ。

「協働的な学習とは、子どもたちの学習の乗り物のようなものだ」と言っています。意図とプロセスを明確にして、協働的な学習を行うということです。

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ジグソー学習

やり方まで言及してますが、ここでは割愛。

ジグソーは、ある程度ソーシャルスキルが育ってから出ないと、結果を出すのは難しいということ。だから、やらないじゃなくて、ジグソーの要素を取り入れて、プロジェクト学習をすればいいと思います。プロジェクトから一人ずつ出してもらって、その子に対してミニレッスンをするだけで、プロジェクトが進行しながら、情報を共有することもできる。そちらのほうが、子どもの自主性を担保したままできるので、トミーはおすすめです。

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グラフィックオーガナイザーの活用

いわゆる、思考ツールとかフレームワークとか、言われるやつです。有名なのであれば、ベン図やウェブ、マトリックス、などなど。教師が「これを使って考えなさい」というレベルは当たり前で、ここでは、子どもたちが問題状況に合わせて、自分で思考ツールを選択して活用するところまで求めています。

自分たちで思考ツールを活用できれば、それだけ、教師の直接支援をしなくてもよくなったり、「だったらこのフレームワーク使ってみて」という、フレームワークからの支援に委ねることもできる。できるだけ、教師の直接支援をしなくても良い状況を作り出していくことが、Differentiated Classroomや学習多様性に必要なので、これは僕も実践を重ねなくてはいけません。

とにかく、教師の直接支援に頼りすぎているのが日本の今の授業。そこをがんばって脱しないといけません。

トミーが勝手に作った教師の直接支援から抜け出すストラテジーリスト

  • 学習センター
  • ネット環境と個人デバイス
  • 学習サイクル
  • グラフィックオーガナイザー
  • たくさんの資料(情報ソース)
  • 友達との自由なかかわり合い(ピアサポート)
  • 教材ストック(子どもが自由に引き出せる)
  • 学習プランシート(手順表、もちろん必要ない子もいる)
  • などなど

 

グラフィックオーガナイザーは一人で使うことはもちろん、対話しながらペアや小グループでも使えます。

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電子ポートフォリオ

少ししか書いてありませんでしたが、おそらく、ポートフォリオマネージメントができれば、電子ポートフォリオなんてすぐにできますね。子どものポートフォリオにアクセスして、フィードバックを送る。子ども一人ひとりがFacebookをやっているみたいです。はやく、そういうことをやってみたいです。

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