Problem-Based Learningって何?
Differentiated Instructional Strategiesには、Problem-Based Learningについても、紙面を割いて書かれています。でも、これは、この本に委ねます。
PBL 学びの可能性をひらく授業づくり: 日常生活の問題から確かな学力を育成する
Problem-Based Learningのトミー的なポイント
1,ill-structured problemから仮説を立てる
日本の社会科のように、明文化された学習問題に基づいて、追究していくようなことはしません。状況設定があり、その中から自分で問題を明文化する工程を大切にしています。つまり、実際の状況に近い問題設定があり、その中から学習問題や仮説を自分で文章化し、明確化していくことこそがプロセスになります。
つまり、仮説と探究の境界ははっきりしていません。仮説があれば、探究が始まるし、探究が深まれば仮説の視点がクリアになったり、新しい視点の入った仮説が入ります。仮説と探究が行ったり来たりすることで、少しずつ問いが明確化していくしかけになっています。
それが、illという状態で、illの状態から、子どもたちが自分たちの力でクリアにしていきます。繰り返しになりますが、最初から明文化された学習問題に向かって、全員で同じプロセスで問題解決していくような学習は、PBLではありません。
2,役割を作る
子どもたちがどのような役割を演じるのかで、状況設定に対する視点が定まります。
- 環境保護団体
- その地域に住んでいる高齢者
- 地方行政官財政担当者
- ホテルなどの観光業マネージャー
- 若者や子ども
その立場になることで、立場特有の視点が自然と備わります。環境保護団体職員になると、自然と問題状況へのアクセスの仕方が、自然環境保護の視点になり、財政担当者になれば、財源やコストの視点が強くなる。そうやって、問題状況を立場によって捉え直す、他者の視点が備わります。これは、世の中にマストな力ではないでしょうか。
これもマルチプルインテリジェンスに応じて学習活動多様化させたり、Choice Boardでどの活動を選ぶかの選択肢を出したりしています。Contract(これもまとめよう)も使われています。バリエーションはさまざまです。
コメント